人は私たちのことを「団塊の世代」と呼ぶ。戦後間もない日本に生まれ、高度成長期という時代背景のもと家〇のため身を粉にして働いてきた私たちだが、定年を迎えたからといって老いぼれてしまったわけではない。心にたぎるセックスへの情熱は今も昔も変わりはない。実家の母親が経営するスナックを引き継いだ美佳は、ママとして忙しい日々を送っていた。母親がずっと守ってきた店なだけに、美佳も必死に奔走するが経営はなかなか軌道に乗らず、いつからか美佳は自分の家庭や旦那の事を省みなくなり、夫婦関係はすっかり冷め切ってしまっていた。旦那の浮気に対してもどこか他人事のような態度に、いつもは温厚な太刀川も強い口調で咎めた。本気で心配しているからこそ怒る太刀川の気持ちを察し、好意的な感情を抱く美佳。それが太刀川の口説きのテクニックだと知る術もなく身体を許してしまう。
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