その癖勉強をする兄は色ばかり白くって、とても役には立たないと一人できめてしまった。こんな婆さんに逢あっては叶かなわない。自分の好きなものは必ずえらい人物になって、嫌いなひとはきっと落ち振れるものと信じている。おれはその時から別段何になると云う了見りょうけんもなかった。
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